屋根カバー工法のメリットとデメリット

屋根カバー工法とは?

屋根カバー工法とは、既存の屋根材の上に新規の屋根材を重ねて張る改修方法です。安価で施工のしやすく、デザイン性の高いスレート屋根が瓦屋根に変わって普及しましたが、スレート屋根は、およそ10年毎の色の塗り直しといったメンテナンスが必要です。その上、30年経過すると再塗装ができないので張り替えなければなりません。メンテナンスや張り替えには費用がかかるので、スレート屋根の上に新規の屋根材を張る屋根カバー工法が近年、普及しています。現在はガルバリウム鋼鈑といった金属屋根材を張るのが一般的です。

・メリット

屋根材を剥がす作業がないので、その分作業コストが安く押さえられ、屋根の養生といった作業もないため工期は短くすることができます。特にアスベストを使用したスレート屋根の場合は、撤去にも手がかかり、飛散のリスクがありますが、屋根カバー工法の場合、そのリスクも軽減します。また、最新の屋根材を重ねることで、断熱性や防水性、防音性を高めることができます。

・デメリット

まず屋根材が2倍になるので、屋根の重量が増し、躯体にかかる負担が大きくなり地震の際の倒壊のリスクが高まります。また既存の屋根の下の野地板にネジや釘で新しい屋根材を固定しますので、野地板の状態をきちんと確認する必要があります。仮に腐ったり傷んでいたら、ネジや釘で固定することができず、屋根材が外れる可能性があります。更にガルバリウム鋼鈑を使う場合、10年後にメンテナンスが必要となり、費用がかかります。

・まとめ

以上が屋根カバー工法のメリットとデメリットです。目先の事だけでなく、将来のことも考え、総合的に屋根カバー工法にするのか、屋根材を張り替えるのかを判断しなくてはなりません。